妊娠するとつわりが出てくるなど、カラダのさまざまな変化が現れます。その変化のひとつに「オリモノの変化」があります。今回は妊娠初期にはおりものの色や量、においはどのように変化するのか?おりものが臭くなる事はあるのか?などをご紹介します。
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妊娠していない時のおりものの状態
妊娠していない時の正常時のおりものの状態は、乳白色でやや酸っぱいニオイがする事もあります。この酸っぱいニオイのもとは乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)という善玉菌が常在していて、膣内を酸性に保ち細菌などの侵入や増殖を防いでいるためです。
おりものは受精を助ける役割も担っているため、生理周期に合わせて変化しています。通常時は比較的サラサラな状態の時が多いですが、排卵期になると受精が成功しやすいように、おりものは粘り気が出てきて量も多くなります。
また、おりものが下着につき乾燥すると、黄色くなります。
妊娠超初期おりものの4つの変化
無事に受精卵が着床し妊娠すると、本来減少されていくはずの女性ホルモンが分泌され続けます。おりものは女性ホルモンと深い関係にあるため、色や量などに変化が出てくる人もいます。
1.おりものの量が増える
通常、排卵期が終わるとオリモノの量は徐々に減っていきます。しかし妊娠していると女性ホルモンの分泌量が増えるため、それにしたがってオリモノの量も増えやすくなります。
2.おりものの臭いがきつくなる
妊娠して生理が来なくなる事により、膣の自浄作用の働きが低下しやすくなり、おりものの臭いがきつくなる方もいます。臭いの感じ方などは個人差が大きいのですが、臭いがきつくなった場合に女性特有の疾患などが原因の場合もありますので、気になる臭いになった場合は医療機関を受診するようにしましょう。
3.おりものが水っぽくなる
妊娠する事で女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が増えているため、排卵前後のような状態のおりものに近くなり、水っぽくなる事があります。
4.おりものの色が変化する
妊娠していない時には無色透明だったおりものが、着床する事によって白やクリームのような色・黄色がかったような色に変化する事があります。また『着床出血』がおりものと混ざり、茶色っぽいオリモノになる人もいます。
茶色いオリモノは通常2~3日程度でおさまる事が多く、長引く場合や下腹部痛などを伴う場合は別の疾患や子宮外妊娠などの可能性もあるため、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。
妊娠していても、おりものに変化が現れない人もいますので、おりものに変化がないから妊娠していないわけではありませんので、心配しすぎないようにしましょう。
妊娠超初期の気をつけるべきオリモノの特徴
生理前の時期におりものに変化があった場合には、「妊娠したかも!?」と感じるかもしれませんが、病気によってオリモノが変化している場合もあります。
以下のようなおりものになった場合には病気の可能性も考えられますので、医療機関を受診するようにしましょう。
おりものから強い悪臭がする
先ほど、【妊娠する事によっておりものの臭いがきつくなる人もいる】と説明しましたが、魚の腐ったような臭いなどの強い悪臭がする場合には『細菌性膣炎』や『トリコモナス膣炎』などの感染症になっている場合があります。
自己判断が難しい場合や気になるようなら、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
おりものが濃い黄色や黄緑、灰色など
オリモノは妊娠する事で白やクリーム状、やや黄色っぽくなると説明しましたが、濃い黄色や黄緑、灰色などの通常ではないような色になっている場合には、要注意です。カラダに何かしらの影響が出ている可能性が高くなります。
おりものがカッテージチーズ状
おりものがカッテージチーズのような状態や酒かすのようにポロポロとしている場合には『膣カンジダ』になっている可能性が高いです。通常時にはサラサラか粘り気があり、トロっとしたような状態です。
最後に
生理前におりものが変化すると妊娠している可能性もありますが、おりものには個人差が大きいため妊娠していても変化が見られない妊婦さんもいます。しかし、自分のおりものパターンを覚えておく事で、妊娠以外の変化にもいち早く気付くことが出来ます。
こうした変化に気付くためにも、日頃からおりもの変化に注意をし、意識を持つことが大切です。基礎体温や体調の変化などにも気をつけて、ゆったりとした気持ちで過ごしていきましょう。