あなたは黄色や黄緑のおりものが出て病気なのかな?と感じた事はありませんか?急にドロっと出てくると驚きますよね。ここでは黄色〜黄緑のおりものが出る原因について詳しく解説していきます。
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おりものの正常な状態は?
おりものとは膣から出る分泌物の事を言います。健康な成人女性なら誰でも出るもので、主に膣内を清潔に保つための「膣の自浄作用」と精子を卵子に届けるための「受精の手助け」をしています。
生理周期によりおりものの分泌量なども変わります。そのため排卵期には量が増えたり、臭いがする時期がありますが、色は透明や乳白色をしているのが正常な状態と言えます。
黄色や黄緑のおりものが出る原因
黄色や黄緑っぽいおりものが出る場合は病気や細菌に感染している事が考えられます。黄色っぽくなる原因の病名と症状について見ていきましょう。
細菌性膣炎
細菌性膣炎とは、ストレスや体調不良が原因で体内の常在菌である「ブドウ球菌」や「大腸菌」などが異常繁殖する事により、おりものの量が増えたり、黄色っぽくなるなどの症状が出てきます。普段からストレスを溜めないように心掛け、膣内を清潔に保つようにする事で対策ができます。デリケートゾーンは専用の石鹸で洗うようにして、膣内洗浄器を使用すると尚良いです。
トリコモナス膣炎
トリコモナス膣炎に感染していると、泡状の黄色や黄緑っぽいおりものが出てきて、悪臭を放ちます。トリコモナス膣炎はトリコモナス原虫と言う寄生虫に感染する事により発症します。主な感染経路は性行為ですが、温泉やプール、同じタオルを使用する事でも感染する可能性があります。もしかして?と感じた場合は検査を受けるようにしましょう。
クラミジア感染症
クラミジア感染症とは、クラミジア・トラコマチスが病原菌の日本で一番多い性感染症になります。主に性行為やオーラルセックスにより感染します。約80%の人は自覚症状がありません。クラミジアに感染していると、おりものは量が増え黄色っぽくなります。症状が進行していくと、排尿時や性行為の際に痛むなどの症状があります。また放置してると不妊症の原因にもなりますので、可能性のある方は検査を受けるようにしましょう。その際、パートナーも感染している恐れがあるので、同時に検査を受けましょう。
淋病
クラミジアに次いで、日本で2番目に多い性感染症です。性行為が原因で淋菌に感染する事により発症します。女性の70~80%の方は自覚症状がなく気が付かない事が多いようです。淋病の主な症状としては、おりものの臭いがしたり、色も黄色っぽくなり、膿が出たりもします。排尿時や性行為の際に痛みを感じたり、陰部の違和感、不正出血などが挙げられます。淋病の感染者の内約30%はクラミジアに感染している事があるので、検査を受ける際にはクラミジアも一緒に調べます。
病気以外で黄色や黄緑のおりものが出る事はある?
おりものは基本、無色透明か乳白色をしています。しかし長時間トイレに行けないなどで我慢し、下着におりものがついて乾いた場合などは、おりものが黄色っぽくなります。この場合はただおりものが乾いた事により黄色っぽくなっただけなので心配はいりません。
ティッシュで拭いた時などに黄色のおりものが出てきた場合は病気の可能性が高くなりますので、ティッシュで拭いた時のおりものの色を基準で考えて下さい。
黄色いおりものと妊娠の影響は?
黄色いおりものから考えられる性感染症は、症状が悪化すると子宮頚管炎、子宮内膜炎、卵膜炎になり、不妊症の原因や子宮外妊娠などに繋がります。
また、妊婦が感染に気付かずに出産すると産道感染により、新生児が結膜炎や肺炎を起こす場合もあります。流産や早産にも繋がる場合があるので、疑わしい場合は必ず検査を受けるようにしましょう。その際、パートナーも同時に検査・治療をする事が好ましいです。
おりものの変化に敏感になろう
おりものは体調の変化をダイレクトに教えてくれます。性感染症は自覚症状がない事も多く、放置しておくと不妊症の原因になったりするので、早期の発見・治療が大切です。おりものをチェックする習慣をつける事により性感染症を発症していた場合でも早期に治療ができます。
性感染症の場合は「恥ずかしい」と思う方も多いと思いますが、放置すれば余計に治療も長引きますし、他の性感染症なども合併しやすくなります。医療機関での検査に抵抗がある方は、自宅で検査を受ける事も可能です。黄色のおりものや悪臭など何か変化がある際には検査を受けるようにしましょう。