おりものは日々変化していますが、茶色いおりものが出てくるとビックリしますよね。病気なのかな?と不安に感じる女性は多いです。茶色いおりものが出るのは病気が関係している場合もあるようです。ここでは茶色や茶褐色のおりものが出る原因と病気との関係性について詳しく説明していきます。
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おりものの大切な役割
そもそもおりものとは、子宮や膣内から古い細胞が剥がれて分泌物などと混ざり膣から「おりてくるもの」の事を言います。分泌量や臭いなど、おりものには個人差が大きく、正常な状態でも下着が汚れるほどたくさん分泌される方もいます。そのため女性にとっておりものは「下着が汚れる不快なもの」とネガティブなイメージを持たれやすいですが、とても大切な2つの役割を果たしてくれています。
●膣の自浄作用
おりものの働きにより膣内は弱酸性で保たれていて、細菌が侵入できなくなっています。この働きを膣の自浄作用と言います。
●受精の手助け
排卵期に精子が卵子のところに行けるように、おりものが精子を包んで誘導し受精の手助けを行います。
正常時のおりものとは?
おりものには個人差が大きいので、人により多少異なりますが、一般的に正常時には透明や乳白色をしていて臭いは無臭かやや酸っぱいにおいがします。量は多くてもおりものシートでカバー出来ている内は問題ないと捉えて大丈夫です。
黄色~黄緑っぽいおりものや、灰色のおりもの、強い悪臭、おりものシートでカバーできないほどの多量のおりものの場合は病気の可能性もあります。そのようなおりものが出た場合には早めに医療機関を受診するようにしましょう。
茶色いおりものが出る原因
では茶色いおりものが出た場合に考えられる原因について説明していきます。
生理直後
生理の後に茶色いおりものが出た場合のほとんどは、おりものが生理の血と混ざった事によるものです。なのでこの場合は心配いりません。数日経つと自然に正常な状態に戻っていきます。数日経ってもまだ茶色いようであれば、他の原因を疑いましょう。
不正出血
生理の時以外に出血したものが、おりものに混ざり茶色いおりものとして排出される場合があります。不正出血の原因は病気以外に体調不良や過度のストレスが溜まり、ホルモンバランスが乱れることにより起きます。
子宮頸がん・子宮体がん
子宮頸がんや子宮体がんのように、子宮にガンがある場合には不正出血がみられます。おりもの以外に出血した場合には子宮がんの可能性があるので、早めに婦人科を受診するようにしてください。
膣内環境の悪化
膣内環境が悪くなると、雑菌が繁殖しやすくなります。雑菌が繁殖すると臭いの原因になったり、色付きのおりものがでるようになります。感染症にもかかりやすくなるので注意が必要です。
性感染症(STD)
クラミジアや淋病などの性感染症になると、陰部の痒みや痛み・不正出血を伴います。また症状が進行していくと、卵管炎や骨盤腹膜炎などを引き起こします。性感染症の中には症状がなく、気付きにくい事もあります。
茶色いおりものには妊娠の可能性も?
茶色いおりものは妊娠超初期〜妊娠初期が原因の可能性もあります。
妊娠すると『着床出血』と言って受精卵が着床する際に子宮内膜が傷ついて、出血する事があります。その出血がおりものと混ざる事により、茶色いおりものが出るようになります。
また、お腹の赤ちゃんが成長していくと、子宮内の毛細血管が切れて出血する事により、茶色いおりものとして出る事もあります。しかしこの場合は赤ちゃんがしっかりと成長している証なので、問題ない事が多いです。
茶色いおりものの対処法と予防法
茶色いおりものの対処法
茶色いおりものが出た場合には、まず生理の時期を確認しましょう。生理直後に出ていた場合は、生理の血が混ざった場合が多いので数日様子を見ます。強い悪臭がしたり、生理時期ではない時に茶色いおりものが出た場合には、婦人科を受診する必要があります。
茶色いおりものの予防法
茶色いおりものを少しでも予防するために自身が気をつけるべき点もあります。
●ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスが乱れる事により不正出血が起こる場合があります。しっかりとした睡眠とバランスの良い食事をとる事を心掛けるようにすることで、免疫力も高まり細菌が繁殖しにくくなります。
●デリケートゾーンを清潔にする
デリケートゾーンを清潔にすることを心掛けましょう。おりものシートはこまめに変えて、蒸れないように通気性を良くしましょう。また、タンポンやコンドームの出し忘れは膣内環境の悪化に繋がるので注意が必要です。
しかしデリケートゾーンを清潔にしようと、洗いすぎてしまうのは逆効果です。市販の石鹸やボディーソープなどは刺激が強すぎるため必要な善玉菌までもが洗い流されてしまいます。デリケートゾーン専用の石鹸を使用ようにしましょう。
臭いや痒みなどもチェックしよう
茶色いおりものが急に出るとビックリすると思いますが、その際に臭いやデリケートゾーンに痒みがあるのかチェックをするようにしましょう。臭いや痒みがなければ正常の可能性が高まりますが、臭いなどがある場合は病気の場合があるので、早めに医療機関を受診する必要があります。
こうした変化に気付くためにも普段から、おりもののチェックをする癖をつけておきたいものですね。